夢を叶えるオーディション

オーディションは数多く存在する

オーディション参加の成否は様々な要因で勝率が変わってきます。審査担当者の好みだったり、その事務所、プロダクションが求めている人材が明確であったりするともはや「運」が成否を分けるといってもいいでしょう。ひとつひとつの結果に惑わされていては前には進めません。実力があったとしても合格できないことの方が多いのです。それを理解していれば、簡単に諦めたりはしないはずです。オーディションあくまでも人とプロダクション、事務所やレーベルをつなぐための手段であり、ひとつのきっかけでしかありません。ですから、自分の実力値を試すためにはオーディションだけでは不十分なのです。改めて人から感想がもらえるような場を、自ら作ることが大切でしょう。
オーディションとは人材が企業と出会う場です。一般的な入社面接などを想像して欲しいのですが、どこかひとつの会社に落ちたとしても、別の会社で受かることは多いはずです。当然、社会人として実力値が明らかに足りない場合などはスキルやマナー、ビジネスの考え方を学ぶなどの自己の見直しが必要です。オーディションもそのようなこととなんら変わりはないのです。ただ、オーディションもある意味では入社面接と変わりません。一般的な企業と違う点は、「芸能」や「音楽」という、よりビジネスとしての難易度が高いものであることです。それらのいわば「特殊スキル」が、どの程度まで習熟すればショービジネスとして成立するのか、それは実際にビジネスとして成立させている方々にしかわかりません。芸能としてのスキルとショービジネスとして成立するための要件は少し違うのかもしれません。
例えば音楽ビジネスにおいては、「音楽」という芸術を「売る」わけですが、いくら歌がうまくても人気が出るとは限りません。人気が出なければビジネスにならないわけですから、その人材はアーティストとして成立させることが困難かもしれません。オーディションはあくまでもビジネスと人材をマッチングさせる場です。その人材の持つ本質的なスキルを見抜いたり、批評したりする場ではないのです。専門的に言えば「まだまだ発展途上」だと判断される歌でも、アイドルとして大成出来たりするものです。それはその人材の歌のスキルだけではなく、見た目や人柄などを総合的に判断して「ビジネス」として成り立つと判断されたからです。そのようなことを考えると、歌の巧さを追求することとビジネスとして成立させることは道義ではないように思えてくるものです。
オーディションは数多く存在します。ひとつのオーディションで合格できなくても、それはその企業の事業計画に沿うような人材ではなかっただけのことで、スキルやセンスを否定されたということではないのです。ですから、「訓練」しようにもオーディションでのアドハイスなどはもしかすると「的外れ」である可能性もあります。芸能の本質を追究することと、ビジネスとして、いわば「商材」として表舞台に立つことは別の次元のハナシであることが多いです。大衆の支持を得られてこそのビジネスです。芸能を追求することと、大衆の支持を得ることはイコールではないのです。しかし、ショーとして成立させるための考えと、技術を追求する考えは完全に分離できないものです。ある意味、「プロ」の厳しさはそのような点にあるのではないでしょうか。

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