夢を叶えるオーディション

自分の磨き方

自分が「思い描いている自分」と、「人から見える自分」には必ずギャップがあります。それは容姿や振る舞いはもちろん、「声」であっても同じことです。「自分が捉えている自分」は、自分自身の「こうありたい」という願望が入り混じったものになっています。決してフェアではないものです。全く知らない人から見えているあなたこそが、本当の姿であり、ショービジネスにおいて「核」となるものです。その「本質」が、自分では見えないとなると、これは困ったものです。本当の自分は相手にどう見られているのか、内面を知らない人が見るとどう感じるものなのか、どうにかして知る必要があるのです。
これが「音楽」であればシンプルです。プロでなくても演奏する機会は沢山ありますし、インターネットなどで配信することも可能です。そこで感想を募り、今後どうしていけばいいのかを模索する事が出来ます。結果に対してどう迎合するのか、どう捉えるのかはあなたの自由ですし、聴かせる対象を変えてみるなど、ヒアリングの仕方も様々な工夫ができます。要するにひとりよがりの状態から脱却することが大切で、音楽などは聴く人がいてはじめて成立するものなのですから、それを怖れてはいけないのです。特にアーティストを志す方は、演奏の場に慣れていないということは致命的です。音楽を作るだけではなく、人前で演奏することになれるということをしておかなければ、オーディションでの実地演奏もまず無理です。何事にも段階があり、「オーディション」がその飛び級的なものにはなりません。実力が伴わなければ、その地位には辿りつけないのです。これは「人気」とはまた違った意味になります。アマチュアでの活動の「人気」と、プロになった際の人気は必ずしも比例しないからです。ですが、人に聴かせることが出来るだけの音楽というのは、クオリティの高い楽曲とクオリティの高い演奏が結びついていなければいけません。そして演奏する際のパフォーマンスも素人のようではいけないのです。
タレントや役者であればどうするか、これはなかなか難しいところなのですが、役者を志す方が何の勉強もしていなかったり経験がないということはやはりよくないでしょう。役者志望の方であれば劇団に入ったりするなどして、経験を積むべきです。特に役者の場合は事務所に所属しても仕事がなければ収入はなく、その仕事を得るためにもオーディションがあったりするものです。プロになってもオーディションと切り離されることはなかなかありません。そしてそれぞれの「役」と自分の相性というものもあります。その演劇やドラマが求めている人物像に合致するかどうかということもありますから、一概に全てが実力で判断できるわけではありません。ですが、どのような役でもこなせるという「演技力」と、制作スタッフと円滑に関わりあえる「人間力」は欠かせません。やはりその現場を知らなければ共感できない感情もありますから、なるべく場数を踏み、どのような役でもしっかりと演じることが出来るような力を蓄えたいものです。役者はある意味体一本での勝負になります。そして、実力と人気はこれも必ずしも比例しません。
具体的なケースに絞って解説しましたが、何をするにしても、自分を磨き続けるということは「いつチャンスが来てもいいように」備えるということなのです。

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