夢を叶えるオーディション

ウケる書類を作るためには

オーディションの一次審査を通過するためには、数多くある他の応募の中から群を抜いた存在である必要があります。明らかに平均以上、明らかに圧倒的である必要があるのです。その「明らかに群を抜いている」という状態を的確に審査員に伝えるための媒体が「応募書類」です。オーディションの応募書類では、書かなければいけない項目が指定されているだけのものや、あらかじめ応募用紙が用意されその枠の中に記入しているタイプのものまで様々です。その中でうまく自己をPRして、審査員に対して自分自身を定義づける必要があるのです。それがうまくできることが「自分を活かす」ということですし、審査側が望んでいることでもあります。
項目や文字数が指定されているものの場合、それから大きく逸脱してはいけません。写真のサイズや点数が指定されている場合はそれに従いましょう。あまり「字」に自信がない場合は、パソコンなどでタイプしたものを提出することが望ましいです。その際も、受け手側のことをよく考えたものにする必要があります。「読みづらい、見づらい」というような書類はNGです。ただそれだけで審査の対象から外れてしまうことも多々あるものだからです。審査担当者も「人」なわけですから、「面倒だな」と感じた応募書類に対して好感を持つことはなかなか難しいものです。厳正な審査、とはいうものの、一時審査の担当者はもしかするとアルバイトかもしれません。もしかするとプロダクションやレーベルの代表者かもしれません。どちらにしても「人間」であることにはかわりはありません。相手の時間を割いて自分の作品や応募書類に目を通してもらう、ということは受け手に対する「責任」が少なからずあります。ボランティアで審査しているわけではないのですから、その時間を「借りている」という感覚はあった方がいいでしょう。
審査する側の知りたいことが明確に書かれていることは、応募書類にとってはとても重要なことです。ひと目見ただけ応募者のポテンシャルが把握できたり、今必要な人材がどうかが一目瞭然であることは重要です。対して、要点がまとまっておらず、なんだか曖昧であるものが深く読み進められるということはありません。ひどく遠回りな表現をしたり、ひどく中身の無い応募書類ほど、「本文が長い」ものです。中身の無さを文章で補おうというのです。ですが、いくら長く説明しても、いくらキレイな言葉で飾り立てても、審査員は「本質」を見抜く目を持っています。その本質がまるで見えないようなものは「中身がない」ということになります。すなわち「価値がない」ということです。価値のない応募はそのまま黙殺されます。記憶にすら残りません。
どれだけ応募書類を飾り立てても、本質がなかったり無駄だったりするものは、そうと判断された時点でもう手に取られることはありません。そのまま次の書類に移られて、永遠に埋もれたままです。「オーディション」と銘打てば大量の応募が来るものです。それを限られた時間で全てチェックしなければいけないのですから、審査側も大変なものなのです。全ての書類が一言一句全部読まれるわけではないのですから、簡潔に、要点がまとめられていることはとても重要であるといえます。それが「ウケる書類」のコツです。

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