夢を叶えるオーディション

時の運も重要

いくら訓練を重ねていても、どれだけ場数をこなしていても、例えばプロ並みであったとしても、「時の運」には逆らえません。オーディションの内容によって、「実力」が正当に評価されない局面は結構あるものです。どのような人材が求められているのかという「タイミング」、そしてその場にいるライバルの存在など、オーディションで勝ち残るために必要なことはあまりにも自分で制御出来ない点が多すぎるのです。だからといって、実力が全く必要ないかというとそういうわけでもありません。実力の無さなどは一瞬で見抜かれてしまいますし、見抜かれたあとに注目されるようなことはありません。
運が向いてくるのを待つ。そのタイミングをうかがうというのはなかなか根気がいることです。その時のために訓練を続けるのも、その道が好きではなかったら辛いものです。ですが、「オーディション」が事業者と人材の巡り合わせの場である以上、良い巡り合わせを待つしかないのです。互いが互いに納得できる関係が作れるような事務所、プロダクションと出会うための「お見合い」のようなものでしょう。「○○になりたい」という気持ちが先行しすぎて、へりくだり過ぎるのはよくありません。その道を進む者としての「自信」と「プライド」を持ちましょう。自分は合格せず、他のだれかが合格するということの方が多いのです。ですが、そのような時でも余裕が持てるように、自信をつけるのです。
負けると悔しいものです。当たり前です。その「悔しい」という気持ちは決して忘れてはいけません。ですが、「落ち込む」必要もありません。オーディションは時の運なのですから、タイミングが合わなかっただけかもしれません。その「タイミングが合わなかった」ということがわかるためには、自分の実力も相手の実力も正確に計れる必要があります。「なぜ負けた」という理由を探る中で、実力では劣っていないけれどその他の要因で負けたのだろうと、なんとなく掴めるようになれば、「悔しい」とは感じても落ち込むことはないはずです。「時の運」とはそういうことです。実力が伴っていなければ、「次がある」という可能性も低くなるのです。巡り合わせの結果がオーディションの結果です。良いパートナーと出会えなかっただけであり、決して落ち込む必要はありません。ですが、本当に自分でそのように理解するためにも、実力値は上げておかなければいけないのです。明らかに劣っているにも関わらず、「運が悪かっただけ」と勘違いしていては、次の機会も、その次の機会も勝つことはないでしょう。その「勘違い」が一番悲惨な状態です。そのような状態に陥ってしまうと、可能性が閉ざされたようなものです。ですから、「身の程を知っておく」というのはとても大切なことなのです。身の程を正確に捉えたうえで、ライバルの力量も見極めれば、自分に何が足りないか、相手に何が足りないかを把握することができるでしょう。審査されるタイミングが一度でない場合は、それに応じて攻め方を変えるといった頭脳戦も可能になるのです。オーディションとは「審査される場」です。必ず優劣が付けられます。その場の「法則」のようなものがわかるようになるまでに成長すれば、コンテストキラーも夢ではないでしょう。「時の運」には、秘められた「要因」があるものなのです。

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